かじかのつぶやき

絵を描き 写真を撮り 本を読み 猫と遊ぶ ときどきお仕事な日々。。。

手書きの楽しみ

日記を書かなくなって大分経ちます。
手帳にも書かなくなって来ました。
昔はキチンキチンと日々の事を書き綴っていたものです(遠い目)
今では毎年11月頃に翌年の新しい手帳が出回る頃になると、一応手に取って

(よし、来年はきっちり文字を書き込もう。手書き文字でページを真っ黒にしてみよう!)

・・・と、決意だけはするのです。決意だけはね。

ここ10年くらいは、2月の第一週、最短だと1月の第一週で書き込みは途絶え、後は真っ白いページのまま1年が終わる・・・

そんな無駄の繰り返しです。

一番書き込んでいたのは、2006年から2007年。
毎日毎日、モレスキンのノートにびっしり書き込んでいました。
日によっては3頁にもわたって綴っていました。

なにゆえその時期だけ書きまくりだったかと言うと、
その時の私は、難病の潰瘍性大腸炎(UC)が再燃・悪化して、日々を這いつくばるようにして生きていた時期でした。
きつい食事制限と絶え間なく襲ってくる腹痛・下痢・下血にのたうち回り、それでも仕事には出かけて行き、やっとの思いで業務をこなし、ハンドルにしがみつくようにして自宅と職場を往復し、今思えば、ホントあたしよく頑張ったよなぁとしみじみ思います。

そんな必死な状況で、何を食べたか、どんな痛みがあったか、トイレに何回行ったか、出血はあったか、などなど、事細かに日々の状況を書き込んでいたのです。
通常の書き込みは黒で、辛い時は赤、順調な時は青、いつもと違う出来事は緑、と言う具合に4色のゲルインクボールペン(普通の油性ボールペンだと、当時体力が落ちていて筆圧が普段から弱めの私には記入しづらかったのです)で、モレスキンの方眼ページに細かく細かく書き綴って行きました。

そんなメモ魔な私も、
体調が回復するにつれて書き込みは次第に減っていき、UCが緩解(完治ではなく症状が治まった状態)すると書き込みはパタッと止まりました。

人と言うのは、なにがしか心身に抱えるものが無いと、

書くネタが無い→書かない

※有り難い事に、私の難病はその後、漢方薬が劇的に効果を現して、今ではすっかり症状も消えて緩解状態を維持しています。もはや完治と言っても良い位にまで改善されたので、昨年夏には特定疾患(国が指定する難病)の医療給付に関する更新を止めました※

私が手帳や日記を書かなくなったもう一つの原因として、ブログやSNSがあります。

パソコンやスマートフォンから日々発信しているうちに、手帳を持ち歩かずともスマホがあれば用は足りるし、日記もブログに書いてしまえば、手書きせずともいいかな、と。

そうやって何年も手帳を買っては無駄にして来た私ですが、
先日、とある文房具売り場で、あるノートに釘付けになりました。

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満寿屋オリジナルノート「MONOKAKI」です。
表紙は越前和紙の羽二重紙、
デザインは切り絵作家の高木亮さんの作。
大きさはA5とB5があって、これは小さい方。
ページは無罫と9mm横罫があって、これは横罫。
大学ノートの普通横罫Aが7mmだから9mmは結構広く感じる。
ページ数は160。ノートの厚さも9mm位。

惹きつけられたのはデザインもさることながら、この厚み!
学生が普段使う大学ノートの倍はあるんじゃないかな。

これを見たら、なんかね、
手書き魂が再燃!!!
書かねば!!!

お値段、千円超え・・・上のサイズだと単行本レベルのお値段だからちょっと躊躇したけど、やっぱり一目見たワクワク感に従って、レジへ・・・

帰宅後、早速広げてみました。
万年筆のインクも入れ替え、淡いクリーム色の紙面を見ていたら、手が動き出しました。

ツラツラと日々の事を紡ぎ始める右手。
心で思っても、口には出せないあれこれ。
人に読ませるものでもないので、かしこまった文字ではなく、丸いくせ字が並んだけど。

一文字一文字、黒インクが並んで行くのを見つめながら、あふれ出す言葉が紙の上に現れる。

はああ~~

やっぱ手で書くって良いわーーー・*:.。☆..。.(´∀`人)

思えば、
幼い頃に買って貰った日記帳に、毎日毎日、イラストも交えてあらゆる事を書いていたっけ。
好きなアニメキャラの事やらテストの出来やら失敗して辛かった事やら嬉しかった事やら・・・
書く事で、恥ずかしい気持ちや悲しい気持ちが薄らいで行く事に気づき、
私は誰かに話すよりも、日記などに書く事で自分自身を励まし、癒やすようになって行ったんだっけ。

片思いだった先輩への想いも綴ったっけな(笑)そりゃもぉ膨大な量で(笑)
 ※あとで誰かに見られたら一大事なので焼却処分いたしましたよw

忘れかけていた手書きの楽しみを、このノートのおかげで思い出しました。

ブログやSNSでは言いにくい事や、自分自身が何者なのかを確認する意味での日々の思い、そして、

もう手渡す事のない、遠ざかってしまった友人知人への最後の手紙。

そういう文章を、のんびり綴って行こうと思っております。

使ってみたいなと思った方は、こちらを参照↓↓↓

www.asakusa-masuya.co.jp