そろそろ始めますか・・・
万年筆に、インクも補充したしね。
年賀状を出す相手が少しずつ変わって行きます。
最初は同級生オンリーで、
オトナ社会に馴染んで来ると年上の友人知人も増え、
逆にそれほど仲良しじゃなかった同級生には書かなくなり、
職場関係、
趣味の仲間、
新たにご縁を結んだ友、
ネットで知り合ったみんな、
地域で交流した方々・・・
住所録に書き込んだ名前は増えたり減ったりしながら、
毎年バージョンアップして行きます。
もう、この先の人生で、
年賀状はもちろんのこと、 会って話す事も、手紙を書く事も、メールする事も、
二度とないであろう人達の名前と住所と電話番号、メールアドレスを消していく作業。
それは一抹の寂しさを感じつつ、どこかですっきりしているのも事実。
一方で、
別に消さなくても良いかな、残しておこうかな・・・
そう思って、縁が切れたけど住所録に名前を残した人達もいくらか居るけれど、
その後、交流が復活する事は殆どない。
そしていつか、住所録から消していく事になります。
甲殻類を飼育していると、
時折、水槽内に脱ぎ捨てた殻が落ちているのを目にします。
触覚から足先の細かいところまでそっくりキレイに脱皮するので、死体と間違えてショックだった事もありますが、よく見れば外殻部分のみで胴体の重い部分は残っていない。
住所録のバージョンアップは、脱皮にも似ている気がします。
昔の私よ、さようなら。
新しくなった私よ、こんにちは。
そんな感じ。
そんな中でも、
会う事は殆ど無くても、
何十年も年賀状のやり取りだけは続いている友人達に、
心からありがとう、と言いたいです。
年末には、必ず私の事を思い出してくれる訳だし。
私も、いつも一緒だったあの頃を、懐かしく思い出す。
彼or彼女は、どんな2016年を過ごしたんだろうか。
いっぱい楽しい思い出を作れただろうか。
試練の多い1年だったろうか。
どちらにしても、等しく1年は過ぎていく。
みんな、元気でね。
会う事は無くても、ずっと心は近くにいるよ。
いつか再会出来る日が来たら、沢山話そうね。
そんな事を思いながら、 万年筆を滑らせる作業に入ります。