久々の上野
先月の話になってしまいますが、
上野に行って来ました。
絵画教室のお仲間であるHさん(御年88歳)が公募展に出品されていて招待券も頂いたので、久々に上野公園をテクテク歩こう、と思いまして。
梅雨どきの重たく湿っぽい曇り空の下、何かイベント施設の建設中だった上野公園。
目指した展覧会は、大正時代に女性達で創設された、女性の為の公募団体が主催。
飾られた絵のひとつひとつが女性らしい華やかさと繊細さ、美しさに満ちていて、
ああ。私ももっと頑張ろう。
と言う気持ちを温かく育ててくれます。展覧会によっては「描かないと!」と焦る気持ちばかりが湧いてくる会場もありますが、ここは優しく背中を押されるような感覚で、会場にいるだけで和んできます。
あちこち歩いているうちに、
Hさんの絵を発見!
画像は掲載しませんが、暖かさと繊細さ、光が満ちた美しいパステル画でした。
しばらく眺めていたら、聞き覚えのある声が近づいて来ました。
ん・・・?あの声、姿は・・・・・・・
なんと!
ご本人のHさんがご親族の方々と会場に来られたのです。
私はワクワクしながらHさんに近づき、声をかけたら、
「まああ!!」と驚かれて優しいハグ。
Hさんにお目にかかると、いつも感じるのは、
自分はまだまだ。描いた!と思うところまで、描いてないなあ。
と言う思い。
30歳以上も年が離れていると、積み重ねた日々の重さに我が身の不勉強と未熟さを思い知ります。
26年前、初めて恵比寿のアトリエを訪れた時、たった1人でイーゼルを立てて絵を描く準備をされていたご婦人と遭遇しました。
それが、Hさんでした。
「あなたは恵比寿のアトリエで、私の次に古い生徒さんよ」と笑うHさん。
もう四半世紀以上も前の事だなんて。そんなに長く恵比寿のアトリエに関わる事になるとは、しかも、教える側に立つ事になるとは、全く思いもよりませんでした。
私も、Hさんが出品される公募団体に一度だけ応募して入選した事があります。
公募団体が何をするところかも全く知らず、
審査とか展覧会とか「ナニソレオイシイの」状態で応募したら・・・・・・・・・
・・・・・・・・・入選しちゃった( ̄▽ ̄;)
その後は他団体の公募展に出品し、賞をいくつか頂いてそちらの団体の会員になりましたが、フリーの立場で居る方を選び、退会。
公募展に出品する事はなくなったけど、自分の腕試しも兼ねて、またどこかの公募展に一般公募から初めて見ようかなあ・・・(*^ω^*)
会場を出ると、なにやら工事中の塀が楽しい(笑)
最初、子供の落書きだと思ってたら工事中の安全看板だったw
パンダは子パンダ誕生で話題になっていましたが、
平日の昼間だと入園者はそれほど多くなさそうな雰囲気。
いつか時間に余裕がある時に来よう。。
上野公園の真ん中にある、道案内も兼ねた時計。
外国人観光客が見上げて写真を撮っています。
じゃあ、日本人も撮っておこうかな(笑)
ラジオ体操ひろばの碑。
上野公園は何度も歩いたけれど、こんなのがあるなんて知らなかったわさ。
ラジオ体操と言うと思い出すのは、夏休み。
6時半からNHKラジオ放送で始まるラジオ体操の生放送番組を聴きながら、
半分眠った状態で手足を動かしていたっけ(笑)
お腹も空いてきたので、どこかでお昼を・・・
池袋まで帰ってから、と思いましたが、せっかく上野に来たんだから、上野にあるお店が良いよね。
でも、どこが良いかなあ・・・
グルメじゃないし、お店情報にも疎い私。あちこち歩いて探しても見つけられそうにないので、上野駅の改札をくぐった先にあるecute上野へ。
「たいめいけん」の名に惹かれて、初オムライス。美味しかったです☆☆
久々の上野は、相変わらずの上野でした(笑)
様々な国の人が集う街。
東北方面の玄関口になっているせいか、駅にいると北国の風を感じます。
どこか懐かしくて、暖かくて、でもそれはどこにでもある感覚じゃなくて、
上野に行かないと感じられない、古い記憶が甦ってくるような感じ。
上野駅公園口改札の柱に貼られた、パンダ駅長のポスター。
可愛い(笑)
人寄せパンダとは良く言ったものだわ(笑)
生きていると、
様々な出来事に出くわすし、
ニュースはネガティブな出来事に溢れ、
辛い目に遭っている人達の境遇を思って心を痛め、
ふがいない政治家のふがいない失言妄言暴言に怒り呆れ、
今も地球のどこかで火薬が爆発し、
沢山のいたいけな命が失われ、
生き物の住処は徐々に狭まって、
お金の為に取引きされる命と魂。
消えて行く愛と新たに生まれる愛。
永遠の別れもあれば、新しい出会いもあるし、
繋いだ手は離れたまま、再び結び合う事を求めるも、
永遠に喪われたまま終わる日々もあって。
そんな、混沌とした中で我々は生きている訳ですが、
今この一瞬は今だけ、であって、もう取り戻せないんだなと思ったら、
もっとやるべき事はいくらでもあるんだろうな。
それは何なのか、よく解らないけれど、ただ目の前にある事をこなして行く中で、
きっと見つけられるんじゃないかな・・・・・・
などとツラツラ考えながら、
展示された絵を眺めた、少し肌寒い日の上野の1日でした。
おわり。