気が軽くなった1冊
今週のお題「人生に影響を与えた1冊」
本を読むのは大好きです。
小学校4~6年の3年間は、図書委員をつとめていました。
中学生になってからも、図書委員を続けていました。
そんなですから、
学校で一番好きなのは、「図書室」でした。
本に囲まれていると、心が落ち着くのです。
読む、読まないは別にして(笑)
高校生になると図書委員は各クラスから選出される事は無くなったので、図書室に通う事は大分少なくなりました。
そればかりじゃなく、当時図書室にはA山女史と言う司書の方がいらして、この方がちょっと苦手だった事もあり、足が遠のきました(笑)
その代わり、学校帰りに書店で寄り道する事が激増しました。
買いもせず、あれこれ物色するばかりのJKは、店にとっては迷惑千万だったと思います。どーもすいません(三平師匠風に)
さて、
ブログのお題は「人生に影響を与えた1冊」だそうです。
本は、節目節目で私の人生に多大な影響を与えてくれました。
だから1冊どころか数十冊はあると思います。
そこをあえて1冊選ぶとしたら・・・
気が軽くなる生き方―重苦しくふさぎ込むな (知的生きかた文庫)
- 作者: 加藤諦三
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2004/06
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 4回
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早稲田大学教授の加藤先生に、私は本当に助けられましたよ・・・
私は幼い頃から、
他人から見て奇異に映る行動はしてはならないと厳しく言われて育ちました。
「そんな格好をしていると、よその人が変な子だと思うよ」
「そんな子はよそへ行ったら笑われるよ」
きちんとした子でいなさい、と言う意味で、
私は常に母と祖母から厳しく言われ続けました。
そもそも、「きちんとした子」ってなんでしょうね?
オトナの基準に合わせた「良い子」の事なのでしょうが、元々私はそういう型にはまるタイプではない子だったにもかかわらず、そうやって鋳型の中で育っていった訳です。
成長するにつれて、
酷く他人の目を気にする子供になって行きました。
誰かの注目を浴びる事を極度に避けようとした結果、授業中に答えが分かっていても自分に視線が集中するのが怖くて、手を上げられないほど萎縮していたと思います。
それは学習意欲そのものを奪い、成績も下がる一方。
私は学校にあがる前から絵を描く事が大好きな少女でしたが、成績が下がったのは絵を描く事が原因だと両親に思われ、絵を描く事をたしなめられました。
「絵なんか描いてないで勉強しなさい!」
それが段々、
「絵を描く事は悪いことなんだ」と私は思い込むようになっていったのですが、でもやっぱり好きな事はやめられず、親に隠れてこっそり紙を広げるようになって行きました。
一方で、
他人の注目を浴びるのが怖い。おとなしく、おとなしく生きていきたい。
他人の視線に怯える事なく日々を穏やかに生きていきたいと願っていました。
でもアレですよ、
そうは思っていてもね、生来のコメディエンヌ気質がむくむく頭をもたげてくる(笑)
面白い事言ったり、面白い絵を描いたり、そういう表現したい気持ちは日々育っていく。
でも、
あまり目立ってはいけない。他人に悪く思われてはいけない。
こんな面倒臭い矛盾を心に抱えて、私は10代の繊細な時期を過ごしていたのです。
そんな傾向は、高校を卒業して成人となってからも続いていました。
一歩踏み出す勇気も行動力もなく、悶々とした日々を紡いでおりました。
そんな時に出会ったのが、加藤諦三先生の本です。
他人は自分が思うほど、自分に関心などありはしない。
他人は自分の事など気にしていないし、興味もないのだ。
それは私にとって衝撃でした。
周りの人は、私の一挙手一投足なんか別に誰も見ちゃいないんだ。
見ていても、いちいち気に留めてなどいない。
あっと言う間に忘れてしまう。その程度なのだ。
タイトル通り、どれだけ気が軽くなったことか。
ああ。私はもっと自由に行動していいんだ。
好きな事をしていいんだ。
好きな服を着て、好きな靴を履いて、好きな絵を描いて、好きな本を読んで・・・
それまで見えていた世界が何倍も拡がっただけではなく、ずっとずっと優しくて居心地の良い場所なんだと気づく事が出来ました。
加藤先生ご自身も、ご両親から価値観と進路を強要されて苦しい思いをされた方です。
そこから脱却し、同じように苦しみ、自分を責め、自己評価を下げている人達へのエールを送ってくださいました。
他人と同じような生き方をしないといけないと思い込んでいた私の重い鎧はガラガラと外れて落ち、私らしく生きて行く事を自分に許す事が出来ました。
もっと早く読みたかったなぁ。中学生くらいで読んでいたら、進路選びも勉強のとらえ方も大分違っていたんじゃないかな・・・
本と出会って本当に気持ちが軽くなりましたが、永年の習慣はなかなか全部はぬぐい去れません。
時折、
こんな事してると世間はどんな風に思うだろうか、とか、
こんな絵描いてていいのかな・・・などと、
幼い頃と同じ様な思いが甦って来る事は今でも何度もあります。
それでも、本を読む前と読んだ後では、世界もかなり違って見えます。
自分自身を客観的にとらえ(あーまた後ろ向きになってるよ私)と冷静に分析出来ますしね。
27年前に出会った本ですが、あの時読んで本当に良かった!
加藤先生の著書はアマゾンでググれば沢山出て来ますが、こちらの本などはとても有名なベストセラーですね。
続編もあります。 思わずインディアンに会いたくなります(笑)
続アメリカインディアンの教え―あなたの幸せがここにある (扶桑社文庫)
- 作者: 加藤諦三
- 出版社/メーカー: ニッポン放送出版
- 発売日: 1995/04
- メディア: 文庫
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おっと、人生に影響を与えた1冊なのに、3冊も紹介してしまった(笑)
いやいや、もっと紹介したいところですが、それはまたのちほどに。