カエルに乗りたい
鶴ヶ島で買い物を終え、国道407号で信号待ちで停まったら、前の車がポルシェでした。
輝くような白いボディに、「911」の数字が見えました。
加トサン、テンション上がります。
「おおお!!ポルシェだあ!久々に見たな-。いいなあ。これ乗りたいなあ」
加トサン、子供の頃からポルシェが大好きだったそうです。
えー。ああいうのが格好いいのか?
私も子供時代にスーパーカーブームが来ていましたので(笑)、ポルシェのデザインは見た事がありましたが、私から見ると・・・
ポルシェ = 池から顔出してるカエル(目のとこだけ)
という印象が強くて、別段格好良い車とは思えないのであります。
(そう言えばもうそろそろ、家の池にモリアオガエルが婚活で集まるな・・・)
私「えー、アレ、格好いい?あたしゃカエルにしか見えんよ」
加「えー!カッコ良いじゃん!!オレああいうの好きだなー!」
私「カエル好きなんだ」
加「てか、カエルじゃないしw」
私「宝くじが当たったら、ポルシェ買っちゃうの?」
加「とーぜんでしょう!!(鼻息荒い)」
私「ええええ。アレに乗ってスーパーとか行くのやだよ」
加「いいじゃん!!アレはスーパーカーだよっ!」
私「それ、スーパーの意味が違うし」
加「ちーちゃん、格好良いよ!ポルシェに乗って納豆買いに行くの!!」
信号は青になり、車はゆっくりと走り出しました。
日曜日の午後という事もあってか、少し渋滞しています。
前方を40km台で走るポルシェの後部を眺めながら、バカ話は続きます。
私「ええええ。アレって車高低いけど車幅があるじゃん!丸広(まるひろ・東飯能にある百貨店です)の地下の駐車場とか、アレじゃ入れ難いよ」
加「ダイジョブ、車庫入れは慣れ!!2,3回乗ればダイジョブだって」
私「いい。アタシは黄色いナンバープレートの車で充分です。(前方を指さしながら)大体、この車で納豆買いに行くのヤダ!エンジン音がうるさいだろうし。ボボボボ、ボボボボ言わせてるのはヤンキーで充分じゃ」
加「あの音が良いじゃーん」
私「それに(前を見ながら)後ろが狭いよ。後ろに荷物が積めるのかね?」
加「ああ、ポルシェは後ろにエンジンが載ってるから、荷物は前に乗せられるんじゃないかね」
私「えーっ!マミーマートの駐車場とかでボンネット開けて大根とかしまうの?格好わりいい!!肉とか鮭なんか熱くなっちゃうよ!」
加「(私の答えがいちいち可笑しくて泣いてる)氷、氷もらってくればいいじゃん(笑)(笑)」
私「ダメだって!絶対溶ける!クーラーボックスが入るくらいじゃなきゃ却下!」
加「えー、乗ろうよポルシェ-」
私「やだね。だって、あれはカエルだもん」
そして会話はふりだしに戻る。。。
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バカな会話を思い出して書いてたら、もう1つ思い出しました。
私が中学生の時、旧丸広百貨店飯能店(飯能駅前にあった古いビルでした)の屋上にランボルギーニ・カウンタックが展示されると言うイベントがありました。
折しも世間はスーパーカーブーム。
教室では毎日、男子の会話から「カウンタック」「フェラーリ」「ロータス」「デ・トマソなんちゃら」という単語が聞こえて来ない日はありませんでした。
みんな消しゴムとか持ってたな(笑)←中学生でだよw
女子はそんな男子を「バカじゃねーの」的視線で眺めていたものでしたが、
本物のカウンタックが飯能に来るってんで、同級生女子が、
「あいつらきっと皆行くんだろうね。どんなもんか覗いてこようか?」
って誘ってきたので、ホイホイとついて行ったバカな私です(笑)
丸広百貨店屋上に「降臨」したランボルギーニ・カウンタックは、きれいなスカイブルーで想像よりも小さく見えました。(車高が低いからそう思ったんでしょうね)
数百円払うと、カウンタックをバックに写真が撮れる?とか言うサービスに群がる男子を横目で見ながら、数分でその場を後にしました。
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まだ宝くじを買ってもいないのに、もうポルシェを買う気になってる加トサンと、カエルはイヤだとごねる私のバカな会話はその後も続き、私達は日高方面へと右に曲がり、白いポルシェ911は、夕闇迫る国道407号を入間市方面に向けて悠然と走り去っていったのでした・・・