一本桜、開花・・・なんだけど。。
ちょっと見づらいかもですが。
これが精一杯。
つぼみの数は例年の3,4割程度。
各地の桜が見事なだけに、このしょぼさはもぉ・・・何の罰ゲームかと(涙)
一本桜のすぐ下に、同じくらいの大きさの桜が2本あるのですが、その花付きもこの程度。
これで、満開。
原因はおそらく水不足。
この冬は厳冬だったけれど、雪自体はいつもの年より少なかったから。
冷たい強風に晒されて、木自体も弱っているのかもしれない。
哀しすぎて朝から凹む。
・゜・(PД`q。)・゜・
朝、加トサンと林道散歩に出ると、見覚えのある白いセダンが停まっていました。
近づくと、T市から来られたあの紳士でした。
三脚を立てて写真を撮っています。あー・・・・
私達の気配に気付き、ファインダーを覗くのをやめてこちらに顔を向けて来られました。
「桜、これからですかね?来週辺りどうでしょう?」不安そうな表情。
私達は言葉に詰まりました。が、現実をお伝えせねば。
「これが精一杯だと思います。これでほぼ満開です。これ以上花が増える事は無いと思います。つぼみがついてないのですから・・・」
それを聞くと、初老の紳士は「あああああ」という落胆と深い嘆息を漏らしました。
「残念だなあ・・・本当に残念。去年からココに来ているんですがね・・・こんなに大きな一本桜はそうそう無いんですよ。ああ。。。残念だ」
その落胆ぶりに、私はひどく申し訳ない気持ちがわき上がり、思わず「咲かせられずに申し訳ございません」と頭を下げたくなりました。
彼が言うには、私達が歩き出す少し前に、もう1人T市から一本桜の撮影に来られた方がいたそうです。その方は、
「来週辺りが満開だろうから、来週また来よう」と言って帰られたとか。
来週・・・無理です。散ってます。嗚呼。
ひどく残念そうな表情を見せながらも、T市からやってきた紳士は、なおも三脚を移動して違うアングルでの撮影を試みておりました。
その後、帰り道の私達と共に桜の木の下まで同行し、つぼみが殆どついていない枝を目の当たりにして、やっと諦めがついた様な顔で少し笑いました。
「残念ですが、来年に期待しましょう」そう言って別れました。
来年。まだ1年も先。
たった数日の開花期間を、人々は待ちわびている。
それを逃したらまた1年待たねばならない。
桜という花は、ホント人の心を惑わせ弄ぶなあ・・・とつくづく思いました。
明けていく西の空には月がうっすらと見えていました。
ヤドリギの目立つ枝。手入れをする人が亡くなってしまい、寂しそうな桜。
次の冬が来たら、もっとお水をあげよう。
厳しい冬を乗り越えられる様に、もっと大事にしてあげよう。
(地主じゃないんだけどねw)